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◇ 沈丁花の香りが・・・・・・・                第690
 ☆モバイルオフィスの作り方 ★
                                Vol.0690

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□   春になっていいことが・・・・
□   春らしい新しいキーボード

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☆ 春になっていいことが・・・・
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私の住んでいる関西圏では緊急事態宣言が今日で解除され、明日から形式的には
日常が戻ってきます。とはいえ、変移種の蔓延も心配され、しばらくは逼塞しな
いといけないようです。


◇ 春になるといいことが・・・・
 つい最近の話題ですが"世界で最も人気のあるプログラミング言語、Excelの数
 式が、チューリング完全になった"とMicrosoftのCEOのサティア・ナデラさん
 がツィートされたそうです。
 
 そもそもチューリング完全とは何か??と言うところから話は始まりますが、
 チューリング先生とは第二次大戦中にドイツの暗号機=エニグマを解読するポ
 ンプというコンピュータの遠い先祖を作られたことで有名です。
 
 https://www.publickey1.jp/blog/21/excellambdaexcelceoexcel.html
 
 チューリング先生は数学者で、本当は暗号解読をしたかったのではなく、コン
 ピュータを作りたかったそうです。
 
 チュ−リングマシン(数学の概念上の機械ですが)を使ってあらゆる数式が作れ
 るとして、それがすべての数式の解を持ったと言えるか??とか言った難しい
 ことを証明しようとし、さらにスーパーチューリングマシンを考え出して、結
 果としてすべての解があることは証明できないことを証明した??とか言った
 難しいお話しで、もし違った答えが出ていたらリーマン予想は証明できたかも
 しれないと言うお話しだそうです。
 (詳しくは私の数学の師であるマーカス・ドゥ・ソートイ先生の”素数の音楽
 をお読みください。)
  
 さて、そのチューリング先生の考えたチューリングマシンにチューリング完全
 があり?コンピュータのプログラミング言語にはそれが必要だそうで、Excel
 は世界で最も多用されるプログラミング言語だがそれを備えていなかった・
 ・・ことが解決されたのだそうです。
 
◇ Excelがプログラミング言語か?
 マクロ言語(VBA)を除いたワークシートのみでプログラミング言語か?と言う
 問いには30年近く前の私がすでに”プログラミング言語だ”と言う結論を出し
 ていました。
 
 まだExcelはなくて、Lotus123やマルチプランがあったかどうか・・の時代の
 話で、CPMというOS上で稼働する小さな表計算ソフトと出会ったのが私の表計
 算ソフトの最初の経験です。
 
 当時はN86BASICというプログラミング言語で自社の会計ソフトや工程管理ソフ
 トを作っていて、データベースもないのでランダムファイルを駆使して自前で
 インデックスも作っていた時代です、
 
 そんなときにあるヨットをAタイプを3隻、Bタイプを2隻、さらにCタイプを5隻
 受注したらシャックルが何個必要でアイストラップが何個いるのか?といった
 材料展開のプログラムをつくっていました。
 
 とりあえずは出来るのですが、ヨットの仕様を変えるとプログラムはやり直し
 になります。つまり使い物にはなりません。
 
 ところがこの原始的な表計算ソフトを使うと、あっという間にプログラム(関
 数の組み合わせで)が出来て、タイプ別に数を入れると答えが出てきます。
 
 一度ワークシートを作っておくとその後もずっと使えますし、仕様の変更もご
 く簡単です。
 
 
 うーーーーん、これはプログラミング言語だ・・・と思いました。
 
◇ それからの表計算
 それからはMicrosoftのマルチプラン、Lotus123、VPプランナー、アシストカ
 ルク、そしてExcelへとほぼすべての表計算ソフトを渡り歩きました。
 
 Win95以後はほぼExcelだけですが、私は表計算ソフトのプロです。
 ただし残念なことに表計算ソフトをそのままでは仕事にはなりません。
 
 誰でも作れるExcelではお代はいただきにくいのです。
 
 とはいえ、今でも私どもの印刷エンジンはExcelであり、印刷書式はExcelだか
 ら簡単に変更したり位置合わせが可能です。
 
 
 HTML以前からExcelの印刷エンジンを使っていましたが、HTML5ではほぼ印刷
 ツールはないのでExcelの印刷エンジンは私どもの生命線ですね・・・
 
◇ でも最近のExcelは・・・・
 Excel自身はPCを使う理由の大半であり、データの解析やHTMLフォームのデザ
 イン、そして前述の印刷エンジンといった感じで無くてはならない道具なので
 すが、昔に比べるとやや安定性に欠けるような気がします。
 
 出来ることは極めて豊富になりパワーも問題ないのですが何か少し不安定な気
 がするのです。
 
 とはいえ、プリントサーバーと呼ばれるPCで24時間印刷のリクエストを待ち受
 け、リクエストを見つけるとプリントするかPDFを作るか、またはExcelシート
 にデータを出力して手元に返すのか・・・といった無人運転をさせていながら
 安定性に文句を言うのは筋違い・・・と言う気もしますが・・・
 
 つい最近も遠くフィリピンのマニラでオペレータがPDF出力を指定しないとい
 けないところをプリントしてしてしまったので私のサテライトオフィスのプリ
 ントサーバーが突然売上元帳(本当は英語名ですが)をプリンターに出力してし
 まい、なぜ突然プリントが出たのかが分からず散々調査して結果、フィリピン
 からの印刷リクエストだとわかり、とっても感心しました。
 
 本来ならPDFをメールで返送するはずなのですが、マニラから私のオフィスに
 プリントできるんだ・・・と言う当たり前の事実に感心したのです。
 
 そんな離れ業を黙々とExcelが実行もしています。
 
◇ Excelがチューリング完全を手に入れてどうよくなるのでしょうね・・・
 正直のところ使ってみないと分かりません。
 でもここに至ってMicrosoftがExcelのワークシートをプログラミング言語と見
 なしていることはとても重要です。
 
 私はもう30年以上そう思っていましたが、またあちらこちらでもお話しをして
 きましたが、同意を得たことはなく、特にコンピュータの専門家からの同意は
 得にくいものでした。
 
 C言語やJAVAを勉強する前にExcelのワークシートで出来ることを学ぶべきであ
 る・・・と言うのが私の若いプログラマに対する助言です。
 
 なぜならそこには現実社会で必要とされるあらゆるビジネスロジックが詰まっ
 ており、ビジネスのシーンでPCを使う目的の90%はそれで完結するからです。
 
 Microsoftの主張には百万の味方を得た思いです。
 
 
◇ その後のチューリング先生
 1950年代のイギリスでは同性愛は犯罪だったそうで、それが発覚したチューリ
 ング先生は青酸カリを塗ったリンゴをかじって自害されたそうです。
 
 間違いなく国家の英雄であり(そのことはまだ秘密でしたが)、20世紀最高の数
 学者のひとりであるチューリング先生を死に追いやった当時の英国は英国らし
 い先見性を見失っていたのかもしれません。
 
 
 ちなみにこれは未確認の情報ではありますが、かじったリンゴを企業のロゴに
 したアップルさんはチューリング先生への敬意を込めてこのロゴにしたという
 話をかなり昔に聞いたことがあります。
 
 https://eiga.com/movie/80082/review/0917049/
 
 
チューリング先生がExcelをご覧になったらどれほどお喜びになられたことかと
思います。
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☆ 春らしい新しいキーボード
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キーボードはとても重要です。私はノートPCを使うことが多いのでほぼ機種の選
定はキーボードで決めます。

◇ ダイナブックのディスプレーが壊れる・・・
 あるときある事情でサテライトオフィスのダイナブックのディスプレーが壊
 れ、仕方がないのでちょっと大きめの液晶ディスプレーを購入したのですが、
 そうなると本来のキーボードは使えません。
 蓋を閉じて、デスクトップPCのようにその上にディスプレーを置くからです。
 
 で・・・USBでキーボードを接続して(キーボードは古いものがたくさんある)
 使うようになりました。でもこのキーボードがイマイチで、以前から少しよい
 キーボードの購入を検討していました。
 
 
◇ とある日にふらふらとソフマップに
 神戸のハーバーランドという港のそばの施設にはソフマップがあります。
 別にPCのパーツを見たかったわけではないのですが、ここに来ると高価なキー
 ボードのさわり心地を試します。
 
 https://www.harborland.co.jp/
 https://www.harborland.co.jp/shop/umie/1473/
 
 ゲーミングキーボードのコーナーで、12,000円ほどから25,000ほどまで取りそ
 ろえていて、さすがに高いだけあって種類も多く、キータッチも抜群です。
 
 かなり以前から気づいていて、いつもハーバーランドに出かけるとキーボード
 をカシャカシャと操作してみます。
 
 たかがゲームのためにキーボードが1万円以上!!?
 
 と目を剥きながら何度もよだれを垂らして訪れたのです。
 (ソフマップさんごめんなさい、高価なゲーミングキーボードにもしよだれが
 ついていたらそれはマナベです)
 
 で緊急事態宣言下にもかかわらず近くに来たので・・・と言う理由でソフマッ
 プに寄りました。
 (ハーバーランドでは夕方5時以後の駐車はMIRAIEだと無料なのです)
 
 そして見つけたのです。どんな理由か知りませんがキーが6色に発光するとて
 も打ち心地のよいキーボードが7,000円代で売られているのです。
 
 その前を30分ほど行ったり来たりしながら何度かキーを確かめ、ついに購入す
 ることに決めたのです。
 
◇ その快適なこと・・・
 今も入力はその102キーボード(英語仕様)で打っていますが、とても快適で
 す。ストロークはかなり深く、大好きなメカニカル音(カシャカシャというや
 つ)がして、遠い昔のPCのキーボードを思い出します。
 
 もし現代の職場でこのキーボードを使っていたら音がうるさくて追い出される
 でしょうが、テレワーク中のマナベはサテライトオフィスでひとりだけ・・
 ・・
 誰に迷惑をかけるわけでもなく、快適なキーボードを満喫しています。
 
 
◇ それにしても・・・
 それにしてもなぜこの快適なキーボードたちはゲーム用なのでしょう??
 それはゲーマーたちが何かの理由でキーボードに高額の予算を出し、なおかつ
 その善し悪しが分かるセンスを持っているからですね。
 
 それに対してビジネスのオフィスのおじさんやお姉さんたちは会社に支給され
 たPCにおまけでついてくるキーボードで満足しているのでしょうか??

 少なくとも文句も言わず、予算も出さないからふざけたキーボード(ただ同然
 ですが)がビジネスの世界に蔓延するのです。
 

 そもそも日本のビジネスマンはPCに対する敬意が足りない!!
 だからPCに関しては開発途上国以下になるのです。
 
 漢字変換システムでも同じことが言えますが、要はビジネスの世界には目利き
 がいないのでしょう。
 
 だからスマホの音声認識があれほど正確で高機能なのに未だに1990年代並のア
 ホな漢字変換システムを使っているのでしょう。
 
 
 さらに恐ろしいことにATOKがこの頃さほど賢くなくなりました。
 他のIMEに比べるとまだましですが、以前の方が賢かったような気がします。
 よくご存じだと思いますが、日本語の漢字変換システムは待っていてもアメリ
 カや中国の開発者は作ってくれません。
 世界の競争と日本語漢字変換システムは無縁なのです。
 
 日本で作るしかないのです。
 
 そして企業の経営者の皆さんに申し上げたい、今では少なくてもオフィスワー
 クならPCを避けてはとれません。そして仮に3時間/1日に何らかの入力がある
 とすると750時間ぐらいは年間でキーボードの入力をしておられるわけです。
 
 そのときの効率が10%上がったら・・・・小マシな漢字変換システムや快適な
 キーボードなど1ヶ月ほどで元が取れるような気がします。
 (私の体感では10%どころではなく、30%ほどは向上します)
 
 私の場合は勤労意欲に直結し、しかも経営者ですから大至急ここに手当をしま
 した。今まで購入しなかったのは単に貧乏だったからです。


この世の中では文句も言わず、予算も出さない人たちが使う道具は進化しませ
ん。ビジネス用のPCについてくるキーボードとMS-IMEを見ているとつくづくそう
思います。

ビジネスマンの皆さん、せめて打ち心地のよいキーボードを自分専用で確保しま
しょう。全く違いますよ!
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[モバイルオフィスの作り方]はサボのマナベが日々気づいたこ
とや思ったことをお天気の良い日の縁側に座ってポツリポツリと
お話しするようなマガジンです。
ご意見などもあることと思います。
もしご意見等がありましたらお寄せいただければ随時話題にして
いきたいと思います。
 
 
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